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墨会館
こんにちは! 先日、一宮市にある国登録有形文化財「墨会館」を見学してきました。 ここは東京都庁や国立競技場を設計した丹下健三氏の建物です。 1957年に艶金興行株式会社の本社として竣工され、現在は公民館として利用されています。![]()
織物の街として栄えていた一宮なので、周りはノコギリ屋根の機織り工場がたくさんあり、 その機織りの音や工場に出入りするトラックの音を遮断する為に高い塀を設けた設計になっているそうです。

閉鎖的な外部に対して内部空間は中庭があったり開放的な設計になっていました。柱はコンクリートですが、表面をよく見ると杉の木目になっています。 これは杉板を型枠にし、そこにコンクリートを流し込むと、木目が転写される手法です。 住宅でも外構の塀などで施工を取り入れる方も増えています。
南側には集会室(ホール)もあり、重厚でありながらも、重くなりすぎず、洋風で ありながらも和風でもある空間でした。 電動で上下する照明など、当時の最先端の設備も備えつけておりました。 近代建築に大きな役割を果たした丹下健三氏の作品が、ここ一宮市に残されていることはたいへんに貴重ですよね。 館内には説明パネルも展示してあるので、建築に詳しくない方でも楽しめます。